屋根塗装に外壁塗装、屋根の葺き替えなど、お住まいのリフォームやメンテナンスには費用がかかってしまいます。
なるべく費用は抑えたい、とお考えの中で『足場は本当に必要なのか』と思っている方もいらっしゃいます。
実際足場は本当に必要なのか、足場無しの工法だとどんなメリットやデメリットがあるか、この記事では足場の必要性を解説します。
最近の住まいは2階建てや3階建てが標準になってきており、平屋を見かける機会は非常に少なくなりました。
2階建てでも高さでは7m程度と高所であり、足場の必要性を感じることはできます。
法的な観点から見ると、労働安全衛生法により、2m以上の高所作業の際は作業床を設置することが義務付けられています。
例外として、高所ではあるが足場の設置ができない場合は、他の安全策を取るよう決められております。
つまり、足場無しの工法は、他の安全策を取ることを前提とした工法であることがわかります。
足場なし工法の場合は、足場を組む為のスペースがいらない為、例えばお隣との間隔が狭い場合には便利です。
足場を組まないので、足場でお住まいが囲まれることがなくなり、生活での圧迫感がなくなるという点もメリットのうちの一つと考えられます。
その他に、足場を組むと足場を利用した盗難などが発生する恐れがあると嫌がれる場合がありますが、これも解消されます。
そして何より、足場の費用を抑えられるというのが最大のメリットでしょう。
足場なし工法の場合、職人さんは不安定な状態で屋根や外壁の塗装を行います。
屋根塗装は特に風を防ぐものが周囲にないため、不安定さは更に増加します。
職人さんの経験と技量が美しい仕上がりには必要不可欠となりますが、足場なし工法で美しい仕上がりを実現できる経験を持つ職人さんはごく少数であり、最大のパフォーマンスを発揮できるというわけでもありません。
つまり、足場なし工法の最大のデメリットは仕上がり具合となります。
その他にも、職人さんの安全面でも不安が残ります。
安定感のある足場がある場合でも墜落の危険性はゼロではありませんので、足場がないとなるとその危険性はさらに上がります。
万が一の場合、イヤな思いをしてしまうのは施主となります。
確かに足場なし工法を利用すると足場代の節約にはなりますが、代償はそれ以上のものとなる可能性もまた大いにあります。
足場なし工法の最大のデメリットは、足場代の節約があだになってしまうといったものです。
これまで足場の有無に関するメリットとデメリットをみてきました。
足場なしでは確かに節約はできるが、それ以上のデメリットが大いにあるということです。
足場代は安いものではないですが、美しい仕上がりを実現するには、職人さんの経験や技量が最大限発揮できる環境で施工することです。
また、職人さんの安全性を施主が確保することは、結果として施主のためということも言えるのもまた事実です。
さて、それでは複数の工事それぞれに足場を組むとなると、その費用は通常2倍になってしまいますが、決してそうではありません。
こちらのページで「足場をまとめたらどれだけお得になるか」といった解説をしておりますので、ぜひ一度読んでみてください。
スマートにメンテナンス費用を抑えながら、大切なお住まいを守っていきましょう。